英語勉強の一環として、英語のペーパーバック本をたまに読んでいるのですが、たまたま巡り合ったこの本には心底惚れ込みました。
これまでは一番好きな本として、サイモン・シン著の「フェルマーの最終定理」を真っ先に挙げていたのですが、この本が逆転勝ちしてしまいました。
まあノンフィクションとフィクションで1冊ずつ挙げられるのでよいのですが・・・
Life of Piがフィクションかノンフィクション(true storyの小説化という意味で)かという判断は、原作を読んだ方なら必ず迷うところですが、映画版でもしっかりその揺さぶりをかけてくれてうれしく感じました。
原作は二部構成になっており、第1部は主人公Pi(パイ。インド人の少年)の動物園での生活が色彩豊かに描かれており、第2部では一転して太平洋を漂流するという話になっています。
漂流ものにありがちな悲惨さがほとんどなく、Piの機転の良さと、くるくる動く感情のジェットコースターに乗せられて、一気に読み終わる/観終わることができます。
それにしても、アン・リー監督の今回の映像化は、本当に素晴らしかった!!
原作がある物語の映画化では、そのギャップがどう出るかにハラハラさせられますが、この映画版「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」は原作に非常に忠実に作られており、原作にどっぷり心酔した私にも心から楽しむことができる作品でした。
原作を読んでいるときに、「このシーンがある限り映画化は無理だろうなー・・・」と思っていた箇所があったのですが、その場所もしっかりと映像化されており、その映像の美しさに映画館で一人興奮してしまいました(浮島のエピソード)。
まだ原作を読んでいない方も、映画を見ていない方も、どっちか片方でも本当におすすめです。
もちろん両方トライは超おすすめです!!