Google Chrome(クロム)というブラウザをご存知でしょうか。
Googleが公開しているWebブラウザで、私は初めて公開された2008年9月から今までずっと使っています。
現在の世界シェアとしては6%という、一見すると小さな数字でしかありませんが、インターネット・エクスプローラー(10年以上もOSシェア90%以上を維持し続けるWindowsのデフォルトブラウザ)が圧倒的優位を保つブラウザシェアの中では、新顔としては驚くべき数字です。
インターネット・エクスプローラーがWindowsデフォルトブラウザである限りは、たった今インターネット・エクスプローラーを使っている人が今さらChromeに乗り換えるというキッカケはそれほどないでしょうが、それでも試してみたいという人は、是非↓こちらから。
もちろん無料でWindowsでもMacでも使えます。
Chromeの画面はとてもシンプルです。
Chromeの特徴は、「シンプル」、「速い」の2つですので、難しいのはちょっと・・・という人には本当に最適ですので、これを機に一回試してみてね!
インターネット・エクスプローラーを使っていて、いつの間にかほにゃららツールバーがどんどん増殖している人をよく見かけますが、そんな人からすると物足りない?感じがするかもしれませんが・・・
・・・というのが長い前置きでした。
でですね、今回ご紹介しようと思ったのは、そんなGoogle Chromeの拡張機能「chromeTouch」です。
世界中でGoogle Chrome用にプラグインソフト(Google Chromeでは拡張機能といいます)が作成されており、ギャラリーやインターネットで探してイントールすることが出来ます。
そんな拡張機能を、私ことsmilkobutaもいくつか作っており、昨年の9月に公開したのがこのchromeTouchです。
chromeTouchを簡単にいうと、iPhoneみたいに画面をつっついてスライドさせる機能です。
もちろんタブレットPC/タッチパネルPCには最適ですが、マウスを使っている人にもおすすめです。
・・・とここまでが前置き第2弾。
ずいぶん久しぶりにブログを書くので、文章のまとめ方を忘れてしまいましたよ。
ここから本題ですが、私はchromeTouchを公開してから、今後やりたい事が大きく変わったということを書きたかったのです。
そもそもchromeTouchを作成したのは、私自身Eee TopというタッチパネルPCを購入したことから始まります。
これからはタッチパネルだっ!!と勢いよく買ったのは良いのですが、マルチタッチに対応していたわけではないので、Webページのスクロールや前の画面に戻ったりといった操作に非常なストレスを強いられていました。
そのときフッと思いついたのが、画面の余白をドラッグできれば、ものすごく楽なんじゃなかろうかというアイディアです。
早速プロトタイプを作って動かしてみたところ、鼻血が出るほど使いやすい!!たまらん!!
と、パートナーにも使ってもらってみたら、これいいんじゃない?!と好感触。
今までありがちだったのが、思いついたアイディアをリリースする前に他の人に先をこされてしまうこと。
Webの世界はスピードが早いので、ノリをそのまんま行動に移さないと遅れをとってしまいます。
というわけでまったく未完成の状態のまま、当時唯一存在していたギャラリーサイトにとりあえず公開してしまいました。
公開初日からパラパラとダウンロードしてくれる人がいて、リアルに小躍りをおどりました。
そのうちコメントが付くようになり、「素晴らしい!!」とか「こういうソフトを探していた!!」とか「Chrome必携ソフトだ!!」とか、いかにもな英語の賞賛をいただいたりしている内に、100ダウンロードを突破。
以前、私の恩師といえる方から「どんなサービスでも、最初の100人を集めるのが大事だよ。100人集まったら後はどんどん人が増えていくよ」と教わったことがあったので、ここでまた小躍りを披露。
こんな機能を追加してくれとか、こういうバグがあるので直してくれないかといったコメントをもらうようになったので、要望にそってバージョンアップを繰り返しているうちに、1,000ダウンロード突破。
次の日見たら2,000ダウンロード突破。
また次の日は3,000ダウンロード突破。
・・・
数週間のうちに、10,000ダウンロードを突破してしまいました。
Google本家でギャラリーが出来てからは、ダウンロード数はゆっくりしたものになりましたが、それでも最初に公開したギャラリーサイトでは現在80,000回以上もダウンロードされています。
正直、こんなに沢山の人に使ってもらうソフトウェアを作ったのは生まれて初めてですので、大興奮です。
その頃くらいから、世界中の人から英語でメールをもらうようになり(最初に公開したのが英語のギャラリーサイトだったため)、つたない英語でメールの返信やコメントの返信を書くようになりました。
そうして、英語のやりとりをしていて感じたのが、「すごく楽しい」ということです。
沢山の人がダウンロードしてくれているのでもちろん嬉しいのですが、そうではなく英語で世界中の人とコミュニケーション出来るということの素晴らしさとワクワク感を、初めて感じたのです。
英語の表現は、(特にアメリカ英語は)とてもシンプルで、でも感情をしっかり表現していて、このソフトウェアを使ってどれほど嬉しいのかということがダイレクトに伝わってきます。
ある人は、「これまでずっとネット中を探してきた機能(スクロールバーを表示しなくするオプション機能)をついに手にすることが出来た。今までいろんな人に聞いては、それは無理だといわれ続けてきていた。それを君はあっさりと小さなアップグレードの中で実現してくれた。私は一生あなたに感謝を捧げるであろう。」とコメントを書いてくれました。
世界のどこかしらで、自分にこんなにも好意を抱いてくれている人がいると知っていることは、それだけで私の人生を価値あるものに変えてくれます。
本当にありがとう。Jakob。
また、コメントの内容も建設的なものが多く、「こんなソフト使えない!」という人も、何がどう悪いのかをしっかり書いてくれます。
ある人は、「お前のソフトはデザインが今いちだ。おれが良いデザインを作ってやる。」といって、次々に(アイコンの)デザイン案を送ってくれた人もいました。
なんでそこまで赤の他人に一所懸命にしてくれるんだろう・・・
これまでほとんど日本語のサイトで公開してきたためか、こんなに心に届くコメントを次々にもらうことはありませんでした。
むしろ、「使えね」とか「あっちのソフトのほうがいい」などの、やる気を削ぐだけのコメントが目につき、モチベーションを保てないことが多かったような気がします。
日本の掲示板はすぐに荒れる。嘲笑や短い言葉での文句が多い。なんででしょうね。
たまたまchromeTouchが、日本人にはなぜか浸透しないタッチパネル向きのソフトウェアだったためか、つい最近まではほとんど日本語で取り上げられることはありませんでした。
Google Chromeの利用者が少ないことも理由の一つかもしれません。
最近はいくつか日本語のTwitterでの書き込みを見つけたこともありますが、ほとんどは英語もしくは中国語のサイトで紹介されることが多いです。
将来は、英語で仕事をしたい。
今はそれだけを考えています。
2月に2週間ニュージーランドをキャンピングカー旅行して、最高に気に入ったこともあり(詳しくはパートナーのブログを見てね)、いつかニュージーランドで仕事をしたいと思っています。
chromeTouchを作っていなければ、ここまで本気で英語を勉強しようと思っただろうか。。
親孝行な子供を持ったと思って、今後もメンテナンスしていこうと思っています。
chromeTouchは2009年11月頃、最初に公開したギャラリーサイトで、数日間だけですがダウンロード数1位になりました。
その当時Chrome拡張機能のギャラリーサイトはそこしかなかったので、その数日間、私がアイディア一つで公開したソフトウェアが、世界一のソフトウェアになったのです。
こんな幸運がもう一回でも訪れるといいなと思いながら、新しいソフトウェアのアイディアを思いついては作っていこうと思います。
You are terrible
I feel English necessity now, too
I pray for development in spite of being a shadow
>むしろ、「使えね」とか「あっちのソフトのほうがいい」などの、やる気を削ぐだけのコメントが目につき、
>モチベーションを保てないことが多かったような気がします。
同じフリーソフト公開している身としてよく分かります。日本人って卑屈ですよね。
ブラウザは使う人が多いジャンルなのでダウンロード数もかなり多いでしょうが、
ニッチなジャンルだとダウンロード数も少ない、かつ文句や要望は多く、感謝の言葉は
まったく皆無です。この文章読んで、俺も海外で公開しようかなって気がしてきました。
結局ユーザー自身の損につながる環境をユーザーが自ら作ってる気がします。
こういうフリーソフトを使う人の感謝の気持ちを伝えられるように
vectorとかかわっていかないかなぁ。あ、ムリか。